テラデータ、グローバル金融機関におけるAI活用事例を発表し、リアルタイム詐欺検知などの成果を公開

2026年7月29日 | サンディエゴ発

高度なガバナンスと信頼性を維持しながら、企業知見の活用や対話型分析を大規模に実現する高度なAI技術を展開

[2026年7月28日にTeradata Corporationより発表されたプレスリリースの抄訳です]

本発表の要約

  • グローバル金融機関におけるAI活用事例の公開:アジア太平洋地域や欧州の大手銀行3行におけるリアルタイム詐欺検知、対話型分析、組織知見の民主化に関するAI活用の実践成果を発表
  • グラフAIによる高度なネットワーク詐欺の検知:アジア太平洋地域の大手銀行において、従来のモデルでは見落とされていた巧妙な資金循環パターンをデータベース内のグラフAIで解析し、リアルタイムでの被害防止を実現
  • 20カ国に渡る大規模な対話型分析基盤の構築:欧州の大手銀行において、データ専門家に依存せずビジネスユーザーが自然言語で信頼性の高い分析結果を取得できる環境を実現
  • LLMを活用した組織知見への安全なアクセス:アジア太平洋地域のリテール銀行において、蓄積された組織の記憶や知見にLLMを通じてリアルタイムかつ安全にアクセスできるチャットボットを導入し、業務生産性を向上
  • Teradata AI Servicesによる導入推進:スプリント型の提供モデルと専門知見を組み合わせ、規制の厳しい金融機関において検証(PoC)から本番運用への迅速な移行を支援

Teradata(NYSE: TDC)は本日、 大手金融機関がTeradataのテクノロジーと現地展開されたエンジニアリング専門知識を活用し、リアルタイムでの詐欺検知、組織知見の民主化、およびエンタープライズ規模での対話型分析を実現してAIから価値を引き出していることを示す3つの顧客活用事例を発表しました。

それぞれの事例は、規制環境で求められるガバナンス、監査可能性、信頼性を損なうことなく、AIを構想から測定可能な成果へと進展させられることを示しています。

金融サービスおよび銀行業界におけるAI活用事例
1. アジア太平洋地域の大手銀行におけるAI活用ネットワーク詐欺検知
  • 従来の課題:銀行業務において最も危険な詐欺は、一見すると詐欺には見えません。それどころか、高い収入と健全な信用履歴を持つ完璧な顧客のように見えます。この銀行の従来の信用モデルは「関係性」ではなく「個人」を分析していたため、複数の口座や取引関係を利用して資金を循環させ、安定した正当な収入があるように偽装する高度な不正の手口を見抜けませんでした。このような合成アイデンティティ詐欺(シンセティック・アイデンティティ・フロード)は近年急増しており、従来の検知手法では表面化させることができませんでした。
  • AIソリューション:Teradataプラットフォームを活用することで、銀行はレコードの分析から「関係性の分析」に移行しました。データベース内で直接実行されるグラフベースのAIが、口座、取引、エンティティ間の接続をマッピングし、従来のモデルが見落としていた資金の循環フローを特定しました。その結果、リアルタイムでの検知をエンタープライズ規模で実現しました。
  • 成果:データ内に以前から存在していたインテリジェンスをリアルタイムで有効化(アクティベート)することにより、銀行は大規模な詐欺被害を抑止し、融資判断を強化するとともに、新たな詐欺パターンに合わせて進化可能な再利用可能なデータベース内AI基盤を確立しました。

2. 大規模な欧州の銀行におけるエンタープライズ規模の対話型分析
  • 従来の課題:20カ国、40のデータ領域にわたり業務を展開するこの銀行では、分析インフラがボトルネックとなっていました。貴重なインテリジェンスは実質的にSQLのスキルが必要な状態の中に閉じ込められており、一部の技術専門家しかアクセスできませんでした。信頼できる回答を平易な言語で素早く必要とするビジネス部門は、データチームのサポートを待つ必要がありました。この遅延によるコスト増はエンタープライズ規模で明白でした。
  • AIソリューション:同行独自のビジネス構造を理解したコンテキスト対応モデル、データベース内分析を実現してスピードと正確性を高めるため、Teradataは事前集計されたデータ上で動作するLLMを組み込み、直接対話型データ層をTeradataプラットフォーム上に構築しました。同行が展開する20カ国のビジネスユーザーは、組織全体のデータ領域に対して平易な言葉で問い合わせれば、一般的モデルの出力でなく、自社の組織的文脈に基づいた回答を受け取ることができるようになりました。統制されたセルフサービスにより、ロールベースのデータアクセスが自動的に適用されます。
  • 成果:知ることから行動することへのギャップが、銀行の国際的な業務全体において測定可能なレベルで縮小しました。安全で統制され、スケーラブルな対話型分析機能は、すでに他の領域へ拡張可能な再現性のある青写真となっており、欧州で最も複雑な銀行環境の一つで現在稼働しています。

3. アジア太平洋地域の大手リテール銀行におけるLLMを活用した組織知見の実用化
  • 従来の課題:このリテール銀行は、データ、システム、人材の中に数十年にわたる組織知見を蓄積していましたが、直接クエリを実行できる専門チーム以外の部門でもそのインテリジェンスを活用できるようにしたいと考えていました。目標は、回答を得るために技術的な専門知識を必要とするモデルから、事業部のあらゆるチームがリアルタイムで組織のエンタープライズインテリジェンスにアクセスできるモデルへと移行することでした。
  • AIソリューション:Teradataは同行と協力し、SQLを使用してデータベース内AI/MLパイプラインを構築・デプロイしました。プロジェクトの中盤で焦点は「処理の最適化」から「新たなビジネス価値の創出」へとシフトし、小売銀行の現場環境に直接組み込まれた本番運用のLLM搭載チャットボットを導入しました。これにより、TeradataのMCPサーバーを通じて組織の記憶(ナレッジ)に安全に、かつリアルタイムでアクセスできるようになりました。Teradataプラットフォームは、LLMが信頼性とガバナンスを備えたデータに裏付けられ、スケーラブルで実質的な成果をもたらすことを証明しました。
  • 成果:迅速な応答と測定可能なレベルで生産性が向上し、チームはより価値の高い業務に集中できるようになりました。同行では現在、全事業部でユーザーが組織のナレッジを活用できるよう、この機能を全社規模へ拡張する準備を進めています。

これらの取り組みが重要な理由
金融サービス機関は、世界で最も厳しいデータ環境を運用しています。数十年にわたる顧客の履歴、リアルタイムの取引ストリーム、国境を越えた規制要件、そして詐欺、信用、コンプライアンスにおけるエラーに対するゼロ・トレランス(許容度ゼロ)の基準が存在します。組織のインテリジェンスを実行(アクション)へと変換するスピードが、業界のリーダーと後塵を拝する企業を分ける要因になっています。

Teradata AI Servicesは、専門的な手法とTeradataプラットフォームをスプリント型の提供モデルで組み合わせることで、そのギャップを埋めるよう特別に設計されています。グローバル金融機関にとっては、規制当局や顧客が期待するガバナンス、監査可能性、信頼性を損なうことなく、概念実証(PoC)から本番稼働へと進む構造化・加速されたパスを意味します。

エグゼクティブ・メッセージ
Teradata チーフ・オペレーティング・オフィサー Mike Hutchinsonのコメント: 「金融機関は世界で最も豊かで重要性の高いエンタープライズデータを膨大に保有していますが、最も重要な場面でその知見が活用されていないことがあまりにも頻繁にあります。これらの顧客活用事例は、組織がAIを使ってエンタープライズ全体でそのインテリジェンスを活用(アクティベート)できたときに、何が可能になるかを示しています。リアルタイムでの詐欺の阻止から、組織知見へのアクセス容易化、グローバル規模での自然言語分析の実現まで、多様な成果が得られます。その結果、より迅速で情報に基づいた意思決定と、測定可能なビジネス成果がもたらされます。」

Teradataについて

Teradataは、深いビジネスコンテキストと信頼性の高いデータに基づき、AIが導き出す「知見(インテリジェンス)」を、自律的な「実行(アクション)」へ変換する力を企業に提供します。AIエージェントが普及する中、Teradataが提供するプラットフォーム「Teradata Autonomous Knowledge Platform」は、企業に不可欠なコンテキストエンジン、ガバナンスレイヤー、そして圧倒的な処理能力を誇る実行基盤を実現します。クラウド、オンプレミス、ハイブリッドのあらゆる環境において、AIの実用化と本番運用を強力に支援し、ビジネスの未来を切り拓きます。